車とワイン、あと猫

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短評:劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」を観た

良い。良さがある。

90/100

若干のネタバレがあるので以下ご注意を

 

 

 

 

 

公開初日に観に行ってきました劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」

一つ言いたい。未プレイなら観ないほうが吉

私がFateという作品に出会ったのは多分中学1年生の頃。

書店で何気なく手に取った漫画版だったと思う。

Fate/stay night(1) (角川コミックス・エース)

折しもPS2版のレアルタ・ヌアの発売も重なり

原作に触れて以降なんとなくFate関連作品はずっとフォローしていた。

実はというほどのことはないけれど、その頃から一貫して

桜押しで今まで来ていたので今回の劇場版公開にあたっては多大なる期待をしていた。

原作でもHeaven's Feelが最後のシナリオということもあるだろうけど、

先行する2つのシナリオはいずれも主人公たる衛宮士郎という人間がどんな人間かを描くためのプロローグであって、Heaven's Feelのおまけにすぎない、と結構本気で思っていた。

 

映像作品としての本作は演出、音楽、作画のいずれもハイレベル。

昨今のTYPE-MOON作品の映像化にあたっては見慣れた組み合わせとも言える

梶浦由記ufotableのタッグも健在。

ちょっと意外だな、と思ったのはエンディング。

てっきりKalafinaかなと思っていたらAimer

曲の雰囲気はバッチリだと思ったけど、ちょっと歌詞がネタバレ気味?

 

全体的にあんまりネガな部分はなかったけれども、制作陣からの無言の圧力と言うか

「これ見に来る人は流石に原作プレイ済みだよね?」という演出が多かったかな?

 

劇場版としての前作に当たるUnlimited Blade Worksでも結構ぶっ飛ばしてる感じがあったけど、

今作も枝葉末節は潔く切り飛ばしている感じ。

桜との出会い的なプロローグこそあれ、

セイバー召喚から最初の教会でのバーサーカー戦あたりまでぶっ飛ばす感じ。

とは言ってもまぁ、何度となく繰り返してきた下りもあるし、それほどの違和感はない。

 

話の展開としては静と動のメリハリがしっかり付いて好印象。

Heaven's Feelというシナリオは他の2シナリオ以上に日常と非日常とを行き来する感が強いように思うけど

音楽であったり、見せ方であったりまさにその感じがしっかり出ていて良い。

 

今までの映像作品だと、どちらかと言うと動であるアクションシーンに力が入っていたように思うが、本作では静と言える日常シーンや人間関係の描写がとても丁寧な印象。

3章構成ということもあってそういう演出にも余裕があるのかな?

UBWのときはいかにも忙しない感じがしたけど、それがなかった。

 

未プレイの嫁さんと観に行ったわけだけど、ちょっと消化不良気味な感じで

帰りにVITA版のレアルタ・ヌアを買って帰りましたとさ。